墨SUMI-かたち・いろ 片山雅史・樋口健彦 墨を使って独自の幽玄なる世界を創り上げる
開催期間:2018年11月20日~ 2018年11月26日開催場所:福岡三越 9階「三越ギャラリー」 福岡三越 9階=岩田屋三越美術画廊
墨SUMI-かたち・いろ
片山雅史・樋口健彦
墨を使って独自の幽玄なる世界を創り上げる
2018年12月12日(水)~17日(月)
MASAHITO KATAYAMA 片山雅史
1955年東京に生まれ京都で育つ。1984年京都市立芸術大学大学院を修了後、A.C.C.の招聘により渡米、ニューヨークに滞在。1995年文化庁派遣芸術家在外研修員として、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジに在籍。コレクションは福岡市美術館、原美術館、成都現代美術館、インディアナポリス美術館、ホノルル美術館、パレスホテル東京、ドイツ銀行フランクフルト支店、フェアモント・ジャカルタなど。
篠田桃紅氏へのオマージュとして、墨による新たなる表現を追求し、独自の幽玄なる世界を創り上げてきた、今最注目の二人のアーティストを紹介いたします。
片山雅史氏は、向日葵の花芯など幾何学的秩序で構成された「螺旋」や半透明の重層的な「皮膜」をテーマに、遥か銀河の巨視的世界から貝殻などの極小世界まで、自然が内包する生命の律動を、墨や鉱物顔料を何層にも重ね描いています。そこには視覚以外の知覚を呼び覚まし「生死一如」のごとく、ものの本質を私たちに問いかけます。
一方、樋口健彦氏は、高温で焼締められた陶が冷めきる前に墨を浸透させ、ガスバーナーで丹念に焦がし仕上げていきます。その「漆黒」は限りなく光を吸収し「陰」にちかづき、そこに佇む「気配」となります。さまざまな都市空間で、重力にも似た「おもし」のように、すべてが見え過ぎる現代社会にあって、一旦、私たちをやさしい闇へと引き入れる、そんなニュアンスを放っています。
多様な表情を見せる墨の「かたち・いろ」を、独自の視点で切り取り表現する、福岡ゆかりの二人のアーティストの作品を、是非ともご高覧下さい。
TAKEHIKO HIGUCHI 樋口健彦
1966年福岡県生まれ。1990年大阪芸術大学芸術学部工芸科陶芸コース卒業。1992年多摩美術大学絵画科陶芸専攻研究生修了。1993年「Artists in Residence Program 」TAMAらいふ21協会(東京)。1999年Asian Artists Fellowshipで渡米しVermont Studio Center(アメリカ)に在籍。コレクションはアルゼンチン近代美術館、平塚市美術館、東京都町田市立博物館、福岡済生会病院、JALシティホテル宮崎など。