篠田桃紅展 孤高の美術家
開催期間:2025年02月15日~ 2025年02月23日開催場所:福岡三越9階「三越ギャラリー」大催事場
墨を使った新たな表現方法で、世界的に知られる孤高の美術家、篠田桃紅(2021年107歳逝去)。墨象という独自の表現を追い求めて、ダイナミズムと厳しさを持つ実力の世界に身を投じ、ニューヨークをはじめ世界を舞台に活躍しました。桃紅はレリーフや壁画などの建築に関わる大作を手掛ける一方で、版画や題字、随筆など活動の範囲は多岐にわたり、人々の心を照らし続けてきました。
本展では、アトリエに残されていた秘蔵の原画や書、屏風など100点規模の作品展示に加え、桃紅が最後まで愛用していた手描きの着物、墨、硯、筆、落款、器などを特別展示いたします。作品と共に桃紅の人生に迫ります。
【会期中のイベント情報】要予約
⚫︎ギャラリートーク「篠田桃紅を語る」
2月15日(土)午後2時から(約40分)
篠田爽子氏(桃紅の姪)×平田美智子氏(ギャラリーサンカイビ代表)
⚫︎ギャラリートーク「篠田桃紅の創作について」
2月16日(日)午後2時から(約40分)
岐阜現代美術館 館長 宮崎香里氏
⚫︎ワークショップ「墨と遊ぼう」
2月22日(土)午後2時~4時
参加費:1,000円(事前予約制)
SUMIアーティスト、荒井恵子氏による墨と和紙を使ったワークショップ。制作した作品はお持ち帰りいただけます。桃紅作品についての解説つき。
【作品の魅力】
桃紅は丹下健三や谷口吉郎、前川國男など著名な建築家からの依頼で増上寺や皇居、国立京都国際会館、国立代々木競技場など多くの建造物に作品を残しています。日本の古典から発展させた桃紅の書や墨象作品は他の追随を許さない墨象という深い含みを持った圧倒的な存在感と凛とした気品に溢れています。
【版画の魅力】
1960年にフィラデルフィアから来日した刷り師・アーサー・フローリーの薦めで桃紅はリトグラフの制作を始めました。その後、日本を代表する刷り師、木村希八と出会い、半世紀にわたり制作を続けてきました。解墨の濃淡と溜込みを活かした漆黒の版に手彩色を施し、それぞれが一点しか存在しないオリジナルの要素を含んだ作品に仕上げています。