小池一子展 片山雅史考
3月21日までアーツ千代田3331メインギャラリーでは、日本で初めての“オルタナティブ・スペース”である「佐賀町エキジビット・スペース」を1983年に創設した小池一子氏の仕事を総括した展覧会「オルタナティブ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動」が開催されている。
1960年代以降日本を代表するコピーライター、編集者、アートディレクターとして牽引してきた小池一子氏。「佐賀町エキジビット・スペース」は、小池氏が残した一つの大きな業績だ。今展覧会では同スペースで開催された大竹伸朗、横尾忠則、森村泰昌、片山雅史など代表的なアーティストたちを抽出して展観している。
片山雅史氏の「風のなる日のために ‘89-1」は1989年に同スペースで開催された個展の代表作の一枚。片山氏が米国留学を終えて、生物や自然をモチーフに身体を使ってダイナミックに描いた作品である。30年程前に描かれた作品を前に時間と空間を超えた不動な力強いエネルギーを感じた。
さて、片山氏の新作展は今年新宿伊勢丹で7月20日から開催される。新作はアーティストの今を写し出す鏡でもある。この30年という歳月での不変なものと変化していくもの、双方を味わいながら鑑賞頂きたい。
◯小池一子展 オルタナティブ!
アートとデザインのやわらかな運動
アーツ千代田3331メインギャラリー/3月21日までhttps://www.3331.jp/news/202112/005505.html
◯片山雅史展ー新作発表(仮題)
新宿伊勢丹 本館6階 アートギャラリー
7月20日〜26日