加山雄三と篠田桃紅
さて、先週はギャラリーのある、地元浜町散歩のロケでした。地元にある表具師、経新堂を訪問し、そのあと、ギャラリーサンカイビにお立ち寄り下さいました。経新堂の額縁を紹介しながら、篠田桃紅の作品をご覧頂きました。加山雄三氏は絵にも書にも造詣が深い方なので、篠田作品に色々関心がおありのようでした。 加山雄三氏と篠田桃紅氏は年齢も違いますし、業界も違うので、まったく接点がないとおもいきや、実は篠田桃紅氏は加山雄三氏のお母様に雄三氏が生まれる前に書を教えていたそうです。 女優さんだった小桜葉子氏は上原謙氏と結婚され、雄三氏を身ごもるのですが、『生まれて来る子供の胎教のために。』『字の上手い感性のいい子に育ってほしい。』とのおもいから、篠田氏の家に一年近く書を習いに来られていたそうです。 その後出産され、可愛いお子さん(加山雄三氏)を見せに来てくれたこと、葉子氏はチャキチャキの江戸っ子で、歯切れのよいとても天真爛漫な女性であったことなど、ロケの後篠田氏から聞きました。 加山雄三氏は当然ご存知ないことですが、現在彼が絵や書をなさるのも、もしかしたらお母様が雄三氏のために、お母様の体を通して、感性を養ってくれていたからかもしれません。 篠田氏はその後前衛美術家として渡米し、その後の接点はなくなったそうですが、この話をもっと前に知っていれば、撮影の日にとてもいい話ができたかもしれません。 亡くなったお母様は、加山雄三氏の芸術活動を今でも天国で応援しているのだとおもいました。 因みに放送は7月7日(月)9時55分からです。 ]]>