美智子皇后陛下ご臨場 篠田桃紅作品展@銀座三越
11月27日まで開催しておりました篠田桃紅作品展(銀座三越)は無事終了致しました。NHKや日本テレビのニュース番組、新聞各紙で取り上げられたこともあり、沢山の皆様にご来場頂き誠に有難うございました。 今展に美智子皇后陛下がご臨場下さり、私共にとりましても記念すべき展覧会となりました。金箔の200号の大作『百』は『皇后様に是非ご覧頂きたい。』と桃紅女史の希望により急遽展示することになりました。百寿をひかえ百本の白い線によって描かれたこの作品は、光の束のようでもあり、光り輝く炎のようでもあり、まさに篠田桃紅の『今』を物語る心象風景です。 美智子皇后陛下を尊敬し、いつも居間に皇后様のお写真を飾っている桃紅女史。このお二人の再会に居合わせることが出来て、私共にとりましても大変光栄なことです。少しでもお二人に束の間の貴重なお時間をお過し頂きたい、そんな一心でした。 美智子様のお母様がご存命なら、桃紅女史とほぼ同じお歳頃。皇后様はお母様と生前交友のあった桃紅女史に亡きお母様のお姿を重ねあわせていらっしゃるのではないか、そんなことを勝手に想像していました。 『私は一本の線を引くために生きています。』と桃紅女史は語り、『筆がお導きになるのね。』とお答えになった皇后様のお答えに、桃紅という美術家を心から理解してくれているお方だとおもいました。 桃紅女史がお別れのご挨拶に『これが皇后様にお目にかかれる最後になるかもしれません。』とおっしゃいました。確かに99才の桃紅女史にとっての一日は私共とは比べものにならないくらい大切で、一日一日が真剣勝負です。日々を大切に生き、いい作品を一枚でも多く残したい、桃紅女史のそんな想いが過ぎりました。 ]]>