マルクス・アウレーリウス
内容をいくつかご紹介すると ●人間はすべて宇宙国家の市民であり、一人一人が「宇宙的仕事」に協力すべきである。 ●人間は理性に従って生きなければならない。すべての生命を有するものの義務は、その創られた目的を果たすためである。理性に従って行動を起こせば、その目的が明確化される。 ●人間が自由になることと、ならないことがある。ならないことはこれをつぶやかずに忍び、どうでもいいことはこれを求めもせず避けもせず、どうにかなること、すなわち内心の営みにのみ集中し、心の独立と自由と平安を確立すべきである。 ●人間の幸福と精神の平安は徳からのみ来る。徳を積むには宇宙の法則に従って、自然のなすことをすべて喜んで受け入れること。 ●自殺は人間が道徳的な存在を続けることができないような場合に限って、これを是認する。 本書を読むと人間がいかに成長していないか、むしろ後退すらしているように思えてなりません。そして我々の抱える根本的な問題はこの二千年全く変わっていないということです。 「自省録」 マルクス・アウレーリウス 著 神谷美恵子 訳 岩波文庫]]>